奥村まことのブログ 吉村順三先生に学んで

 

大きな椅子


2014年3月05日

今から10年ほど前、吉村設計事務所のOB会を、箱根の小涌園ホテルで行った。昔のすてきな空気を思い出して楽しみに出かけたのに、がっかり。その理由は「大きな椅子」だった。客室は「狭いけれども丁度良い」という寸法。そこに入っていた椅子も、「小さめだけれど丁度良い」寸法だった。ところがそれが、どっしりとした立派な椅子に変わっている。そうすると何が起こるか。「部屋が狭くなった」のだ。どうも立派な椅子が良いと思ってのこと。玄関を入ると正面に雄大な景色が見えたのに、構造補強の大きな壁が立ちふさがって景色は見えない。食堂も、三方が見えるすばらしい解放感が、二方は壁になり最後の一方は食堂がテラスに増築されている。あゝ。大きな椅子め!