奥村まことのブログ 吉村順三先生に学んで

 

永田さん設計の家の見学

2014年1月16日

永田さんが30才のころ設計した家がわけあってなくなるというので、持ち主の方のご厚意で見学会が開かれた。小さな平屋のコートハウス。ながいこと椅子に腰かけているうちに、ずっと前からここに来ていたような気分になる。うちのひとが行き来している影も見える。家ってその中でどういう暮らし方をしているかというのがそのまま形になるんだな、と思った。爆発的に「外が見たーい」という部屋が一つ。あとは腕を輪にして抱えた中庭というか、コートというか、内在的な庭。哲学的な庭。1.900の内法からちょいと上がった天井。トラバーチンのパネルヒーテイングが靴の裏を温める。熱いだろうなファイアドッグ君。5時。暗くなりかかったのでおいとました。家も人も消えるのだ。