東京は目白にこのギャラリーは、ある。もともとここが設計事務所であった建物の1階。ここで「小さな建築展」という展示が始まったのは、たしか2006年の12月であった。奇数月の、土・日の午後1時から5時まで開いている、というささやかな展示である。建築を知ろうとすれば、その空間を体験するしかない。だが、楽譜を見て自分の中で音を再現するように、図面を見て空間を思うことも出来る。また、その図面が書かれたその時の時間を想像することもある。なにかを感じることが出来るかもしれない。このギャラリーを運営しているのは吉村設計事務所のＯＢで、必ず展示会場に、その建物の設計担当者（または理解している人）が居て、話しかけられれば応答するというのが、特徴である。驚くべきは今回の9月開催が「第47回」であることだ。持続的努力のＯＢが存在している。

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