奥村まことのブログ 吉村順三先生に学んで
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奏楽堂
2013年4月24日
上野の公園の杜のなかに木造の奏楽堂がある。ひっそりとある。それは古い音楽学校(現東京芸術大学音楽学部)が明治23年(1890年)に建てたもので、昭和63年(1988年)に今の場所に移築され、国の重要文化財の指定を受けた。新しい奏楽堂が出来るまでの98年間、沢山の音楽家を育てた奏楽堂である。音響学的には問題があると思うが、あそこで演奏すると落ち着いて優しい心になれた、という感想がある。そして今も立派に現役でステキな音楽会をやっている。音の加工技術が進歩したり、残響時間の考え方が変わったり、外部の音を遮断する鉄壁の構造も可能な現在、「古い奏楽堂」は「古い音」しか作らない「過去の物」となったのであろうか。公園の杜のようなところにある愛知芸大の奏楽堂も「古い」と一言で処理しないで、たくさんの演奏家の感想を聞いてほしい。
すまいネット新聞びおより転載
愛知芸大奏楽堂内部
愛知芸大奏楽堂ロビーから講義棟をみる
2005年1月に愛知芸大奏楽堂で演奏会を行ったイタリアのピアニスト、アンドレア バケッティは、ここは公園の奏楽堂だと思っていて,大学の施設だと伝えると大変驚いていた。
彼の愛知芸大での演奏の映像はないが、テアトロオリンピコ(パラディオ1580)での演奏が動画サイトにアップされている。http://www.youtube.com/watch?v=Ulcl4GgBLYY
2012年夏にも来日したバケッティのサイトは、こちら (管理者)