愛知県立芸術大学施設整備計画についての陳情書

2011/03/02

愛知県立芸術大学施設整備計画についての陳情書


貴重な建築群を有する愛知県立芸術大学の施設整備計画について、この計画に伴い、現在行なわれようとしている旧女子寮(三ケ峯寮)の解体工事を中止し、建物の権利を大学に返還してくださるよう、お願い申し上げます。


理由:私は愛知県立芸術大学在学生ですが、現在本大学では施設整備に関する説明会が全学生対象に開かれています。その中で旧女子寮の解体について次のような説明がされました。

「大学が法人化をするより前、県より、行革大綱に基づき県内の福利厚生施設を廃止することになったので、愛知芸大においても教職員用公舎及び女子寮を廃止すると通知が来た。学生の使用する女子寮は福利厚生施設には当てはまらないはずだと猛抗議をしたが聞き入れられなかった。女子寮の機能はどうしても確保したかったので、定期借地方式により別に新しく建てることになった。県は今では学生寮は福利厚生施設には当たらないと説明しているようだが、以前と言っていることが違う。許しがたいことである。しかし、既に旧女子寮の建物は県に返してしまっており、県の予算で取り壊しが決まってしまっている。」

本大学の女子寮が福利厚生施設に当たるというのは、2005年3月の「県立3大学の改革方針」に基づき設置された「大学改革室」が示した考えだそうですが、なぜ法人化以前と現在とで、福利厚生施設か否かの判断が変化したのでしょうか?大変不可解です。

 また、学事振興課の方は旧女子寮についての問い合わせに、「大学側が今の女子寮は必要ない、新しいものを確保したので使わないと言って返してきた。使っていただけないものは壊すしかない」と説明されていると伺いましたが、例え大学が「使わない」とお伝えしていたとしても、その判断は大学の総意とは言えず、再検討が必要なことだと考えます。上記の問い合わせが行なわれたのは昨年の4月16日、6月2日ということでしたが、8日後の6月10日に初めて本学全教員への大学の整備計画の説明会が開かれています。そこで芸術教員ならではの旧女子寮転用案が示されています。全学生対象の施設整備説明会も今年の2月2日に第一回が開かれたばかりです。学生としても、転用するとなれば是非案を検討させていただきたいと思いますが、この検討の余地が大学側から示されたのも先日2月25日の第2回施設整備説明会でした。問題はきちんとした、開かれた話し合いの場が設けられてこなかったことであり、貴重な建築で耐震に問題の無い施設ですので、機会さえあればこうして声があがるのです。

 旧女子寮の解体が、福利厚生施設に関する県の不可解な対応によって決まったのならば、もしくは大学が「使わない」と返したのならそれは学内の総意ではありませんので、どちらも見直す必要があるはずです。そのためにも、予算が承認された工事ではありますが、解体を中止していただき、学内の総意の基で今後の判断をするためにも建物の権利を大学に返還してくださるよう、お願い申し上げます。


平成23年3月2日

愛知県議会議長殿


愛知県立芸術大学在学生

佐野 聡

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