美術学部同窓会会長へ
美術学部同窓会会長へ
2010/10/19
2010年10月19日
愛知県立芸術大学
美術学部同窓会会長 江口倫郎殿
拝啓 秋冷の候、皆様ご健勝の事と心からお喜び申し上げます。
日頃から名簿の作成、会報の発行等、大変ご苦労をおかけしています、ありがとうございます。
私は、愛知県に住んでおりますので、今年の春ごろから愛知芸大の改修、改築についての報道を目にする機会もあり、ネットで公開されているビジョン検討会の議事録を読み、9月からは、実際に検討会を傍聴して、愛知芸大の今後を気にしている卒業生の一人です。
平成22年10月10日発行の同窓会会報に、愛知県立芸術大学施設整備に関して卒業生の意見を聴取していく、と書かれていましたので、この書面でいくつかの質問とお願いをさせていただきます。
1)ビジョン検討会に美術学部同窓会会長という立場で参加されるにあたって、卒業生にどのようなかたちでこの問題を知らせ、意見をもとめられたのでしょうか? 第4回議事録で江口会長は、“過去使った同窓生の中で改築を反対する人が誰もいない。” “もし同窓会員から情緒的な理由から改築に反対してくれと言われたらそうするが、そういう声はまったく出てこなかった。” と発言された記録がありますが、同窓会員にアンケート等が送られていたのでしょうか? 同窓会員の声は、どのように集められたのですか?
2)同窓会員が報道等で愛知芸大の改築計画を知り、詳細を調べたり、意見を交換したいと思った場合、大学として、美術学部同窓会としてそういった場をつくる必要はないのでしょうか? 愛知芸大のHPでは、ビジョン検討会については、その他 の項目にはいっていますがサイトマップでは見つかりません。同窓会のページは、2007年に更新されたのが最後になっています。今回の会報でも意見を受け付けるメールアドレスはなく、意見は大学へ郵送かファックスとなります。卒業生、在校生から広く意見を求めるしくみができていないのではないでしょうか?
3)ビジョン検討会を傍聴していますと、外部の委員から 事前に送った資料が配布されていない、自由な意見を封じられているように感じる、などの意見を聞きます。
議決というものも明確ではなく、議事録で(異議なし)と公開されたことに対して、訂正を求める文書が出される等、外部有識者の方々は会議の進め方に疑問をもっていらっしゃるように感じます。大学が主催するビジョン検討会に対する不信感は、傍聴している卒業生として快いものではありません。どうか今後は、このような不信感のない会議にしていただけますよう、江口会長からビジョン検討会にお伝え願えますか。
尚、私自身が運営するサイト“愛知芸大建替えについて”で関係者から集まってきた資料や意見書を公開しています。この手紙もこちらで公開します。もし、お返事をいただけましたなら、そちらも公開したいと思いますので、ご了解いただきますようお願いいたします。
敬具
篠田 望
美術学部大学院第20期生